photo:YASUO HAGIWARA

三河造園社屋(西新町の社屋)

国道1号線沿いの木造2階建社屋
国道1号線沿いに建つ造園会社の新社屋。国道から県道が分岐する大きな交差点にあり、路面電車の停留所もある。元々、社屋が建っていた敷地の隣の敷地を取得し、新たな敷地に木造2階建ての新社屋と庭・駐車場を配置し、旧社屋の敷地は建屋解体後に駐車場とした。

緑越しに視線の抜ける1階と象徴的な階段
敷地の北側の一部には電力会社による使用権が設定されており、国道1号線から離して建物を配置する必要があった。そのために空く建物北側のスペースを庭とし、南側にも庭を計画した。1階は南北2つの庭に対する面を全開口とすることで、緑越しに視線が抜け、建物中央の階段が象徴的に見えるようにした。駐車場確保のため南側の庭は変更となったが、立派な紅葉を植えて頂き心地よい木立ちとなっている。

4つの機能を角に配置した十字プランの1階
1階は総務室、会議室、事務室、水回りの4つの機能を長方形の4つの角にそれぞれコアとして配置し、残った十字上の部分をオープンスペースとした。十字の中央が階段で、他に玄関、給湯スペース、フリースペースからなる。

ハイサイドライトのリングがある2階
2階は国道側(北側)の2つ分のコアを繋げ、メインの事務室とした。オープンスペースと一体となった開放的な事務室である。3方の壁際を造り付けの棚として収納量を確保し、棚の上を連窓として光を取り込んでいる。この連窓からは国道を行き交う車が直接見えないため、作業に集中できる。
建物中央の階段の上部は一段天井が高くなっており、ハイサイドライトが巡っている。天井は全体的に構造材あらわしであるが、この中央部だけ白い仕上げとすることで光のリングとなり、暗くなりがちな中心部に自然光を届けている。
南側の2つのコアは1階と同様のプランとなっている。

内外を同じ材で繋ぐ
外壁の仕上げは左官・石張り・板金の3種類を用いた。水平・垂直方向に2つのコアが機能として連続るす部分は左官仕上げの長いボリューム、残る1階の2つのコアは石張り、それらの間は板金としている。比較的メンテナンスの手間のかからない軒天に杉板を用いた。左官・石張り・杉板はガラスを挟んで内外同じ仕上げで、建物内外の空間を繋いでいる。

■受賞
ウッドデザイン賞2025

所在地愛知県豊橋市
用途事務所
構造・規模木造2階建・299.73㎡
竣工2025年2月
協働構造設計スタジオ シエスタ
 千葉 俊太
施工尾﨑建築
 尾﨑 慎也